去年6月24日、マイアミビーチのすぐ北側に位置するサーフサイドの高級コンドミニアム、チャンプレインタワーが突然崩壊し、100名ほどの死者を出した事件は、まだ記憶に新しいかと思います。その後、マイアミ郡では築40年以上の建物に対して徹底的な調査が行われました。マイアミでは築40年を迎えると建物の厳しい調査が義務付けられており、40年建築承認を受けなければいけません。建物によっては、高額の修理費がかかるために大きな問題となります。これまでは、銀行からの修理ローンを組み対処をしてきましたが、規制強化に伴い、更なる大きな出費に対して住民が困惑しています。そこでデベロッパーにビルごと買い取ってもらうという方法が考慮されるようになってきました。アメリカでも最も勢いの良い不動産ブームのマイアミでは、価格が急騰しており、ビル(土地)としての価値は、ユニット総額のマーケット価格の倍以上とも言われています。例としては、マイアミビーチの 5757 Collins Avenueで、1964年築ビルの基礎に問題があることをマイアミ郡から指摘されました。19階建、124ユニットの本コンドミニアムは、現在80%強のユニットが、既に売買契約を署名しているとのことです。平均各ユニットの査定額は、40万ドル(4千6百万円)から60万ドル(6千6百万円)ですが、デベロッパーの購入金額は、各ユニットで最低100万ドル(1億5千万円)と言われています。もちろん、デベロッパーは新しい超高級コンドミニアムを建設することを前提に話を進めています。マイアミの住居の高級化、高額化は以前から進んでいましたが、これからもどんどんエスカレートしていきそうです。