マイアミビーチのコンドミニアムが崩壊

6月24日にマイアミビーチのすぐ北側に位置するサーフサイドのチャンプレインタワーが崩壊し、多くの死者を出しました。マイアミではその直後、507棟に及ぶ40年証明証(マイアミでは築40年の建物とその後10年ごとに安全を再確認する証明証の申請が義務付けられています)申請中の建物に検査官を送りました。現在のところ、ノースマイアミビーチのCrestview Towers、サウスビーチの1619 Lenox Avenueに建物が崩壊する可能性があるとして避難命令が出されています。そのほかに10棟のビルに早急なる再検査が必要との警告がありました。チャンプレインタワーは、マイアミでもっとも高級なコンドミニアムの一つである87Park(エルメスコンドとも呼ばれています)の北側に隣接し、超高級コンドミニアムであるFendi ChateauArte SurfsideFour Seasons Surfside等からわずか数ブロックの場所に位置します。崩壊の原因は、明らかにされていませんが、地盤、建築法の問題、過去から大きなダメージを残してきたハリケーンの影響を総合した原因ではないかと言われています。これらの原因は、現存するすべての建物に共通するものでこれからの不動産業界への影響が心配されます。今のところ大きな変化はありませんが、コンドミニアムの買主が購入予定物件のエンジニアリングレポートを請求する動きが出てきています。このような書類を用意しているコンドミニアムは数少なく、売買のキャンセル、クロージングが延期されるといった影響が出てきています。

 

Screen Shot 2021-07-14 at 3.37.18 PM

Screen Shot 2021-07-14 at 3.36.21 PM

Screen Shot 2021-07-14 at 3.35.05 PM

ファイブパーク (Five Park)

マイアミ本土から、マッカーサーコーズウェイでサウスビーチの入る入り口に位置するラグジャリーコンドミニアム、Five Park の基礎工事が来月から始まります。3エーカーにも及ぶ Five Park が管理する公園の工事は、すでに去年から始まっています。Five Park は、48階建でマイアミビーチで最も高い建物となります。総280ユニット、2、3、4ベッドルームのコンドミニアムは、マイアミでは馴染みの深い Arquitectonica が設計し、完成は2023年の予定です。Five Park には、アメニティーデッキにプールが二つ、レストラン、ラウンジ、スパ、屋内外ジム施設が完備されます。また、ロビーにはグルメカフェが営業します。歴史的な大プロジェクトが進むにつれて、周辺の不動産価格が上がり始めています。

Screen Shot 2021-06-16 at 12.58.13 PM

Screen Shot 2021-06-16 at 12.54.55 PM

Screen Shot 2021-06-16 at 12.54.42 PM

ベントレーレジデンス(Bentley Residences)

ベントレーレジデンス - Bentley Residences

コロナウィルスパンデミックの影響から早々と立ち直ったマイアミ不動産界ですが、高級自動車ブランドのベントレーが、世界初のコンドミニアムをマイアミに建設すると発表しました。完成予定は、2026年でポルシェタワーで有名な Zeder Development が建設販売をします。60階建て、約200ユニットのベントレーレジデンスは、ビーチフロントコンドミニアムとしては、アメリカで最も背の高いコンドミニアムとなります。内装、外装ともベントレーの高級感をもとにデザインされ、車に乗ったまま各ユニットまで行き駐車ができるシステムとなっています。また、各バルコニーにプールがあり、フルアメニティーに加えてかなりプライバシーの守られたものとなっています。コロナウィススパンデミックや、州所得税撤去の影響を受けてマイアミ周辺では、不動産価格の値上がりが加速しています。ラグジャリー物件を中心に売り物件が不足してきています。ベントレーレジデンス建設予定地から数ブロック南側で数ヶ月前完成した、リッツカールトンレジデンスの4つのペントハウスもこの2ヶ月で平均価格$20Million(約21億円)で完売しました。これからマイアミでは、平均して不動産の大きなキャピタルゲインが予想されます。
 
 

Screen Shot 2021-05-17 at 2.36.16 PM

Screen Shot 2021-05-17 at 2.37.56 PM

 

マイアミは安い!不動産中間価格:$280,000(コンドミニアム)、$455,000(一軒家)

フロリダ州は、順調にワクチン接種が進んでおり、今日に時点で州人口の50%が少なくとも1回目のワクチンを接種しているとのことです。少しづつ通常の生活に戻ってきています。マイアミは、アメリカ東海岸で、ニューヨーク、シカゴに次ぐ大都市ですすが、不動産価格はまだまだ予想外に低いです。日本円で20億円から30億円の物件がどんどん売れる市場ではあるのに、実際の不動産価格は、なんとコンドミニアムが$280,000(2千950万円)、一軒家が$455,000(4千8百万円)となっています。コロナウイルス、パンデミックの影響を受け、急速に価格が上昇し、一気にリーマンショック直前のレベルの価格に戻りました。これからもかなり早いペースで価格が上昇していくと予想されます。これからの順調な伸びが期待されます。

 

コンドミニアム

Screen Shot 2021-04-09 at 2.19.45 PM

一軒家

Screen Shot 2021-04-09 at 2.19.30 PM

金融、テック都市としてのマイアミ

不動産価格の高騰してしまっているカリフォルニアやニューヨークからテキサス、フロリダへの金融、IT関連企業の転移は数年前から目につくようになりましたが、コロナウイルス、パンデミックによりスタートアップ企業から大企業までの注目がさらに集まるようになりました。日本の多国籍コングロマリットは、同社の複数のファンドから集めた1億ドル(約104億7000万円)を、マイアミ拠点のスタートアップに投資する計画を米国時間1月28日に発表した。ちなみに、SoftBankの50億ドル(約5235億8000万円)のラテンアメリカファンドもマイアミに本社を構えます。プロジェクトはSoftBank CEOのMarcelo Claure(マルセロ・クラウレ)氏が指揮するものでこのファンドは、マイアミ在住あるいはマイアミに移転予定の企業を支援するというものです。尚、クラウレ氏は、昨年10月に既にマイアミビーチに自宅を1千百万ドル(11億5千5百万円)で購入しました。このような動きに伴い、現地では場所により不動産価格が上がりはじめています。今後、このような傾向が続くと予想されます。

 
参考資料:
 
 

Screen Shot 2021-03-17 at 9.34.03 AM

Screen Shot 2021-03-17 at 9.44.40 AM